米ウェストバージニア州ベックリーを拠点とする非営利の地域行動医療センター、FMRS Health Systems, Inc.は、2026年2月27日にネットワーク内の一部コンピュータシステムで不審な活動を検知した。同社は直ちにネットワークを保全し、調査を開始するとともに、法執行機関および関連規制当局に通報した。
調査の結果、2026年1月20日から2月27日までの間、ネットワーク内の一部システムへ不正アクセスが行われ、ファイルが持ち出されていたことが判明した。持ち出されたファイルに含まれる可能性がある情報は対象者ごとに異なるが、氏名・住所・生年月日・社会保障番号・運転免許証番号・金融口座情報に加え、診療歴・診断情報・治療情報・処方情報・担当医情報・医療記録番号・健康保険情報などの保護対象保健情報(PHI)が含まれる。同社は、電子カルテ(EHR)システムおよびメールシステムは今回の事案の影響を受けていないとしている。
FMRSは2026年4月28日、HHS公民権局(OCR)へ本件を報告するとともに、ウェブサイト上に「Notice of Data Security Incident」と題した通知を掲載した。通知作成時点で情報の不正利用や詐欺被害が確認されたとの報告はないとしている。ランサムウェア集団Qilinが2026年3月中旬にダークウェブのリークサイトへ本件を掲載し犯行を主張したと報じられているが、FMRSの公式通知はランサムウェアという語や特定の攻撃者名には言及していない。HHS OCRへの報告時点で影響を受けた人数は少なくとも500人とされ、レビュー作業の進捗により今後増加する可能性がある。