RXNT(Networking Technology, Inc. d/b/a RXNT)はメリーランド州アナポリスを本拠地とする医療 IT 企業であり、電子カルテ(EHR)・電子処方(e-prescribing)・診療予約管理・医療請求管理などの統合ソフトウェアソリューションを全米の医療機関に提供している。米国議会医務室(Office of the Attending Physician:OAP)に対してもソフトウェアを提供しており、連邦議員・上院議員スタッフの医療情報を処理するシステムを運営していた。
2026年3月1日から3月3日にかけて、RXNT の EHR システムに対する不正アクセスが発生した。攻撃者はシステム内に侵入し、複数医療機関の患者情報を含むデータにアクセスした可能性がある。RXNTは不正アクセスを検知して直ちに封じ込めを行い、外部のサイバーセキュリティ専門家によるフォレンジック調査を開始した。
調査の結果、漏洩した可能性のある情報には氏名・住所・生年月日・患者識別子・社会保障番号(SSN)・処方情報・保険情報が含まれることが確認された。影響を受けた患者数は各州司法長官への届出を合計すると70,062人(テキサス州49,338人・サウスカロライナ州11,442人・ワシントン州4,480人・ニューハンプシャー州3,634人・マサチューセッツ州1,163人・バーモント州5人)に上った。
2026年5月28日、RXNT は米国保健福祉省(HHS)の公民権室(OCR)に届出を行い、影響を受けた患者への通知書郵送を開始した。RXNTが議会医務室向けシステムを提供していることから、本件では米国連邦議員・スタッフの健康情報が流出した可能性があることが特に注目を集め、複数のメディアが「議会の医療記録への影響」として報道した。影響を受けた個人には2年間の無償クレジットモニタリングサービスが提供された。