ミシシッピ大学医療センター(University of Mississippi Medical Center、UMMC)は、ミシシッピ州ジャクソンに拠点を置く州内最大の医療機関であり、州唯一の子供病院・レベルI外傷センター・バーンセンターを擁する学術医療センターである。職員数は約1万人にのぼる。
2026年2月19日早朝、UMMCのネットワークおよびEpicの電子カルテ(EHR)システムを含む多数のITシステムが停止するインシデントが発生した。病院は直ちに縮退運用に切り替え、州内全35クリニックを閉鎖した。緊急部門と入院病棟は紙の業務を使い継続稼働したが、外来手術・処置・検査・画像診断はすべてキャンセルされた。電話およびメールも一部利用不能となった。病院はFBIおよびCISA(サイバーセキュリティ・インフラストラクチャー・セキュリティ庁)と協力して対応に当たった。
2026年3月2日、UMMCはEHRへのアクセスを回復させ、全クリニックを再開した(閉鎖期間約11日間)。3月12日にはMedusaランサムウェアグループがダークウェブのリークサイトにUMMCを掲載し、1TB超・100万ファイル超のデータを窃取したと主張し、削除の対価として80万ドルを要求した。Medusaによれば交渉中にUMMC側が55万ドルを提示したが拒否されたという。窃取データには患者の保護医療情報(PHI)・職員および学生の個人情報・財務情報が含まれるとされる。
この攻撃による財務的影響として収益が予算比3,420万ドル下回ったことが報告されており、HIPAA規定の60日以内の被害通知を怠った可能性についても当局が調査を続けている。