QualDerm Partners, LLC は、米国東部・南部・中西部の17州において皮膚科・皮膚ケアクリニック158か所に対して医療管理サービスを提供する皮膚科医療管理会社(Dermatology Support Organization:DSO)である。ノースカロライナ・テネシー・オハイオ・ペンシルベニア・ミシガン・ミネソタ・バージニア・ウェストバージニア・ニュージャージー・イリノイ・アリゾナ等の州に拠点を持ち、傘下のクリニックが利用する診療情報・患者データを集中管理している。
2025年12月23日から24日にかけて、第三者がQualDerm Partnersのネットワーク内の限られたシステムに不正アクセスし、データを持ち出した。同社は不審な活動を12月24日に検知し、直ちに封じ込め措置を実施したうえで外部のサイバーセキュリティ専門家による調査を開始した。データ暗号化(ランサムウェアによるシステム停止)は確認されておらず、侵害は短時間でのデータ窃取にとどまった。
調査の結果、流出した可能性のある情報は個人によって異なるが、氏名・生年月日・死亡日・医療記録番号・メールアドレス・診断情報・治療情報・健康保険情報・運転免許証番号が含まれることが判明した。同社は2026年2月22日に法執行機関・規制当局(オレゴン州司法長官およびHHS公民権室)への届出を完了し、影響を受けた3,117,874人への書面通知の発送を開始した。被害者には2年間の無償クレジットモニタリング・個人情報保護サービスが提供されている。情報の実際の不正利用は報告時点で確認されていない。
傘下クリニックが各州に分散しているため、患者への直接的なサービス停止は生じなかったが、3百万人超の患者の医療情報・個人情報が集中する医療管理会社への不正アクセスが短期間で大規模な情報漏洩につながった事例として、医療分野における集中管理リスクを示すものである。