エリー・ファミリー・ヘルスセンター(Erie Family Health Centers)は、米イリノイ州シカゴを中心に複数のコミュニティ・ヘルスクリニックを運営する非営利法人である。低所得層・移民コミュニティへの医療アクセス提供を使命とする連邦認定医療センター(FQHC:Federally Qualified Health Center)であり、多くの患者が医療保険未加入または低所得者向け保険(メディケイド)を利用している。
2026年1月27日、ネットワーク上の不審な活動を検知し、直ちにシステムを遮断してサードパーティのサイバーセキュリティ専門家による調査を開始した。調査の結果、第三者が2025年12月10日から2026年1月27日の48日間にわたってネットワークへ不正アクセスしていたことが判明した。
漏洩した可能性のある情報は患者・職員など約57万人分に及ぶ。対象となる情報には氏名・住所・電話番号・メールアドレス・社会保障番号(SSN)・運転免許証番号・納税者番号・パスポート番号・金融口座番号・支払いカード情報・医療記録(診断・処方情報)・健康保険情報・デジタル署名・生体認証情報が含まれる。システムの暗号化(ランサムウェア)は確認されていない。
エリーは2026年3月27日にHHSへ報告を行い、影響を受けた個人への書面通知と無償のクレジットモニタリング・個人情報保護サービスの提供を開始した。
なお、エリーはほぼ同時期に、業務委託先TriZetto Provider Solutions(収益サイクル管理・医療保険請求精算サービス提供会社)を経由した別のデータ侵害(2025年末、約340万人規模)の影響も受けており、2025年度に2件のデータ侵害が連続して発生した。