Heywood Healthcare(ヘイウッド・ヘルスケア)は、米マサチューセッツ州北中部でHeywood Hospital(ガードナー市)とAthol Hospital(アソル市)の2つの急性期病院および複数の外来診療拠点を運営する非営利医療システムである。
2025年10月12日朝、Heywood Hospitalでネットワーク障害が発生し、同院は救急医療の受入が困難な状態を示す「Code Black」を宣言、救急搬送車両を近隣の他院へ転送する事態となった。翌13日にはAthol Hospitalでも同様のネットワーク障害が確認され、両院で救急搬送の受入停止が続いた。インターネット接続・電子メール・電話・予約システム・画像診断(レントゲンなど)・検査部門のシステムが影響を受け、職員は紙ベースのダウンタイム手順での対応を余儀なくされた。
同社は障害発生直後にインシデント対応手順を発動し、影響を受けたシステムをネットワークから切り離した上で外部のサイバーセキュリティ専門家および法執行機関と連携して調査を開始した。10月17日、Heywood Healthcareは今回の障害が「サイバーセキュリティインシデント」であったことを公式に認めた。
ランサムウェアグループ「Sinobi」は自らのダークウェブ上のリークサイトでHeywood Healthcareへの侵害を主張し、550ギガバイト(GB)のデータを窃取したとして公開の構えを見せ、身代金の支払いを要求した。ただしHeywood側はこの主張の真偽については検証済みとは発表していない。
大部分のサービスは10月31日までに復旧したが、その後の調査で個人情報を含むファイルへの不正アクセスがあったことが確認された。Heywood Healthcareは2025年12月10日付でマサチューセッツ州司法長官に本件を報告し、対象となる個人情報の範囲が確定次第、影響を受けた患者・職員へ郵送で通知するとしている。同社は本記録時点でも、漏えいした個人情報が金融詐欺や身元窃盗に使用された証拠は確認していないとしている。