Wayne Memorial Hospital は、米ジョージア州ウェイン郡ジェサップにあるWayne County Hospital Authorityが運営する88床の非営利地域病院である。
2024年6月3日、同病院はランサムウェア事案を検知した。不正な第三者がネットワークにアクセスしてデータの一部を暗号化し、ランサムノートを残していた。病院は発見後直ちにネットワークへのアクセスを遮断し、一部システムをオフライン化したうえでバックアップからの安全な復旧作業を開始するとともに、外部の法律顧問およびサイバーセキュリティ専門家を起用してフォレンジック調査を実施した。調査の結果、不正アクターは2024年5月30日から6月3日にかけて、限られた範囲のシステムにアクセスしていたことが判明した。
調査と並行して、病院は2024年8月2日に自院ウェブサイトへの公開通知の掲載および地元紙Press Sentinelへの通知を行った。この時点ではHHSへの届出人数は約2,500人にとどまっていたが、その後対象ファイルの内容確認作業を継続し、2025年8月27日、影響を受けたと判明した16万3,440人に対して個別の書面通知を郵送した。攻撃の検知から個別通知の完了まで1年以上を要したことになる。
影響を受けた情報は対象者により異なるが、氏名・生年月日・社会保障番号・運転免許証番号・州発行ID番号・ユーザーID/パスワード・金融口座番号・クレジット/デビットカード番号(有効期限・CVVコードを含む)・メディケア/メディケイド番号・健康保険会員番号・医療提供者番号・診断内容・病歴・治療情報・処方情報・検査結果が含まれる。ランサムウェア集団Montiが犯行を主張しているが、病院はその主張の有効性を確認していないとしている。身代金は支払わず、バックアップからのシステム復旧で対応した。
再発防止策として、新たな侵入検知・対応ツールの導入、全パスワードのリセット、ネットワークセキュリティの追加強化を実施したと公表している。影響を受けた個人には無償の信用監視・本人確認盗用保護サービスが提供された。